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山江真友美 展: 散る花を追う

2014.04.05 – 04.19

その花は女性かもしれない。それも、限界まで画質を極める山江真友美の油画は、女性の透きとおる白い肌の、しっとりと吸いつくような美しさをも表している。—”散る花を追う”。
たとえば年を重ねて落ち着きを得た女性が、まだ少しは自身に残っているわずかな女の部分を大切に惜しむような、誇りと焦りとが入り交じったような複雑な花。けれども美しいその花は、脆くてはかなく、しかも香しい。

美しさと醜さを対比させるような山江真友美の作品は、やはり見るものに一縷の望みと不安とを同時に醸し出している。
散り行く前、蔓延に咲き誇る芙蓉の花は、果たして明日の命を知っているのだろうか。