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濱田弘明: 写真展

2011.11.05 – 11.22

濱田弘明は、約30年のキャリアを持つ版画家です。しかし版画にとどまらず、昨年は大阪大学総合学術博物館待兼山修学館にて催された『線の表現力』に、ドローイング作品が選出されました。そして今回は初めての写真作品展のご案内を致します。
もともと濱田の版画は、全て自身の撮影した写真を元にして表現されて来ました。

ある桜の美しい日、招かれお伺いした濱田さん宅の玄関に掛けられていた小さな白黒写真に、たまたま目が止まった事がきっかけでした。それは濱田自身で撮られた写真でしたが、私の心のどこかに作家の投げる静かな刃がささったのでしょう。それらの写真は、濱田の手を通して、すでに研ぎすまされた絵画のようなニュアンスを醸し出しており、確かに写真作品として存在していました。

濱田にとって写真作品は主たるフィールドではありませんが、版画作品を制作する試行錯誤の途中過程にある写真を改めて御紹介する事によって、また私は作家を解剖するかのような格別の楽しさを覚えるのです。濱田の作品から溢れ出る静かでありながら確かな流動を、是非皆様にも感じて頂きたいとご案内申し上げます。