流政之

PROFILE

流政之は、1950年代の初期の作品から「ワレハダ」の技巧を用いてきた。
それは石を割った部分をそのままにしておく事で、作品は未完成であることを意味している。「つくらざることはときにつくることをしのぐし、つくらざるものはつくりたるものを生かす」この表現は流独自の美学であり、後にアメリカに大きな衝撃をあたえた。

1960年代には、アメリカで大きな成功を収め、国際的な彫刻家と評価された。
1963年には、ニューヨーク世界博日本館に日本から600トンの石を持ち込み、巨大壁画「ストーン・クレイジー」を制作。また、ニューヨークワールドトレードセンターでは、巨大な石の彫刻「雲の砦」を制作した。 (「雲の砦」は、9.11のテロの際に壊れずに残ったものの、救助活動の妨げになるとの事であえなく撤去された。)
1960年代には、ロックフェラー3世夫人が「受」を購入し、ニューヨーク近代美術館MOMAのパーマネントコレクションとなった。

重量感のある石等を素材としていながら、意に反して浮いたように見せる形状など、軽やかに見せる工夫をしている作品が多い。世界中、日本中のあらゆる場所で、地元に寄り添ったユニークなネーミングが多く、流政之の彫刻は品格と共に広く親しまれている。

ARTWORKS

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