大西秀哉

PROFILE

Gem 1

無垢なものは感情や欲望をぶつけやすい。目玉やニコちゃんマーク、あるいはなんの意味もない言葉は、その対象にされやすいだろう。我々はこれらを見た時に、無意識に何かをぶつけ、消費しようとしている。作家がモチーフを扱うとき、ひいては人が何かを欲望するとき、その対象へ一種の無垢さ故の付け入る隙を探している。そういうことへの問題意識から、私は記号として目玉やニコちゃんマークを扱うことが多い。

我々が面白いと思うことや可愛いと思うこと、それはとても危ういものを孕んでいるのかもしれない。海外のアニメ等でよくある、何かが破壊されたり虐げられたりすることに対して面白がるという描写。それはなにか危険な匂いがするのは理解されるだろうが、我々が可愛いものや面白いものに向ける眼差しにも、それと同じ匂いを感じるのは私だけだろうか。
そういった、対象に向けられる無意識の暴力性のようなものを主なテーマとして、ポップなモチーフを扱い制作している。形態はインスタレーションから映像まで様々である。

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